この記事では、化学基礎「物質の成分と構成元素」の解説をしていきます。
この項のポイントは以下の3つです。
- 物質の成分
- 物質の構成元素
- 物質の三態
「物質の成分と構成元素」は、化学基礎の最初の章で、まだまだ中学レベル。遅れないように、確実に堅実に勉強していきましょう!
この単元をマスターすれば、高校生活の化学で良いスタートが切れます!
物質の成分
この項目を勉強する意味は「ほとんど中学校の内容。周りの人もかなりできるはずなので、置いて行かれないよう絶対に覚えておこう!」です。
勉強していきましょう!
混合物を分離する方法は4つだけ覚えておこう
水のように、他の物質が混じっていない物質を「純物質」と呼びます。
一方、海水のように、塩化ナトリウムと水などが混じった物質を「混合物」と呼びます。
混合物を分離する方法は4つだけ覚えればオーケー。
- ろ過
- 分留
- 昇華法
- 再結晶
- (抽出)
- (ペーパークロマトグラフィー)
抽出とペーパークロマトグラフィーも教科書には紹介されていますが、出題頻度は低いです。
ろ過
ろ過は中学校の復習ですね。
ろ紙などを使って、砂が混じった水から砂だけを取り除いたりするのに利用します。
分留
分留とは、2種類以上の液体の混合物の沸点(沸騰する温度)の違いを利用して分ける方法。
例えば、下は水とエタノールの混合物の分留を簡略化した図です。
水とエタノールの混合物を80℃で加熱すると、水は蒸発せずエタノールだけ蒸発します。
そしてエタノールを集めれば、水とエタノールの分離が完了します!

エタノールは手を消毒する消毒液に使われています。
消毒用アルコールと書かれていることも多いね。
昇華法
昇華法は、固体が液体にならず直接気体になる変化「昇華」を利用した分離方法。
砂か何かと混じったヨウ素を加熱して、ヨウ素だけを取り出す時によく使われます。
「ヨウ素」という文字が出てきたら昇華法の可能性が大きい!
再結晶
温度によって溶媒(溶かすもの・水など)に溶ける溶質(溶かされるもの・塩など)の量が違うことを利用した分離方法。
例えば、砂糖と塩が混ざったものを分離したいと思います。
激甘の砂糖水を冷蔵庫で冷やすと、砂糖の結晶ができます(砂糖が水に溶ける量は温度によって大きく影響する)。
一方、塩水を冷蔵庫で冷やしても、塩の結晶はできません(塩が水に溶ける量はあまり温度に影響しない)。
なので、砂糖と塩の混合物を水に溶かし冷蔵庫で冷やすと、砂糖が結晶として出てくるので分離が可能です。
物質の構成元素
この項目を勉強する意味は「まだまだ中学校の内容。落とさないように頑張ろう!」です。
どんな物質も、元素から成り立っています。
例えば、鉄は鉄の元素(Fe)、水(H2O)は水素の元素(H)と酸素の元素(O)というように。
ここで特に覚えて欲しいのが、含まれる元素の確認方法です。
- 炎色反応で見分ける
- 沈殿を生成させて見分ける
全ての元素で炎色反応を示すわけではありませんが、下の表のように、特定の元素を燃やすと色がついた炎が確認できます。
高校で習う炎色反応はこの7つだけなので、しっかり覚えておきましょう!
沈殿も、「食塩水に硝酸銀水溶液を加えて白い沈殿(AgCl)ができる」「二酸化炭素を水酸化カルシウム水溶液(石灰水)に通じると白い沈殿(CaCO3)ができる」の2パターンばかりなので、覚えておきましょう。
物質の三態
この項目を勉強する意味は「やはり中学校の内容。確実に理解しよう!」です。
ここでは、固体・液体・気体がどんな状態なのか理解しましょう。
下に、固体・液体・気体のイメージ図を載せました。
固体は物質を構成する元素(粒子)が固まっている、液体はある程度動ける、気体は自由に動ける状態です。
空気だろうが、机だろうが、コーヒーだろうが、身の回りのものはこのような状態にあります。
身の回りの物質を見るときは、これを意識してみてください。
まとめ
「物質の成分と構成元素」について理解できましたか?
この記事の内容をまとめます。
- 物質の成分:4つの分離方法を押さえよう
- 物質の構成元素:炎色反応、分離は同じ問題しか出ない!
- 物質の三態:固体・液体・気体がどんな状態か理解しよう
電池と電気分解はできない人が多い分、問題が解けるようなれば、確実にライバルに差がつけられます。
さて、しっかり理解したら次の単元に進みましょう!
よくわからなかった人は、繰り返し勉強して、堅実に進みましょう!
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