【5】惑星の運動【物理解説】

万有引力物理

この記事では、物理「惑星の運動」の解説をしていきます。

この項のポイントは以下の3つです。

  • ケプラーの法則:3つの法則を覚える
  • 万有引力:F = GmM / r2
  • 万有引力による位置エネルギー:U = – GmM/r

一気にスケールが大きくなって、惑星単位になります。

円運動、単振動とぶちのめされてきた人には最も難しいのかな…と及び腰になってしまうと思いますが、難易度は高くありません。

取れる問題なはずなので、しっかり勉強していきましょう!

それでは、解説していきます。

ケプラーの法則

ケプラーの法則は、惑星の運動の基礎中の基礎。

3種類の法則が出て来ますが、難しいことは言ってません。確実に覚えましょう!

ケプラーとは17世紀に活躍した天文学者。
そのケプラーさんが莫大なデータから結論づけた3つの法則が「ケプラーの法則」です。

ケプラーの第1法則

ケプラーの第1法則「惑星は、太陽を焦点のひとつとする楕円軌道上を動く」

世の中のものは円運動をするものが多いのですが、惑星は楕円運動をします(なぜ楕円かは、大学に行ったら勉強します)。

教科書や参考書はかなり楕円に書いてありますが、実際はほとんど円。
最も歪んで楕円軌道になっている水星でさえ、長半径と短半径の比が1:0.97です。

ケプラーの第2法則

ケプラーの第2法則「惑星と太陽とを結ぶ線分が単位時間に描く面積(面積速度)は、一定である。」

これは図で見てもらったほうが早いですね。

ケプラーの第二法則

惑星が楕円軌道上のどこにいようと、Δt秒間で描く面積は一定です。

ケプラーの第3法則

ケプラーの第3法則「惑星の公転周期Tの2乗は、軌道長半径aの3乗に比例する」

つまり、比例定数をkとすると、T2=ka3が成り立ちます。

aの”3乗”に気をつけてくださいね。

今まで出て来た公式は2乗ばかりだったかと思います。

万有引力

惑星の運動は、実はあまり覚えることがありません。

万有引力は数少ない暗記事項のひとつ。覚えていないと話にならないので、確実に覚えましょう。

万有引力、聞いたことあるけど、何かよくわからない言葉ですね。

ズバリお教えしますと「2つの物体の間に存在する常に引き合う力」

万有引力がないと、地球の周りを公転する月は遠心力でどっかに飛んでっちゃいます。

地球と月の話をしましたが、惑星に限らず、「地球とりんご」「あなたとスマホ」「あなたと地球」あらゆるものに万有引力は働いています。

ただ、小さすぎて実感できていないだけ。

万有引力の大きさFは下のように表すことができます。

F = GmM / r2

  • F:万有引力, N
  • G:万有引力定数(6.67×10-11Nm/kg2
  • m:一方の物体の質量, kg
  • M:もう一方の物体の質量, kg
  • r:物体間の距離, m

「地球から受ける万有引力=重力」だと思っている方がいます。

ややこしいことに、計算上は正解ですが、考え方は正解ではないんです。

「地球から受ける万有引力=重力」とするために、計算上は下の3つの仮定をしています。

  • 地球の全質量が中心に凝縮されている
  • 遠心力は万有引力と比較して非常に小さいので無視する
  • 高さを無視する

万有引力って厳密にいうと地球のあらゆるところから発生しているのは感覚で分かりますね。
でも、そんなの計算してられないので、地球の中心からのみ引っ張られているとしています。

また、遠心力は地球上のどこで測るかで変わりますし、最も大きい赤道上でさえ万有引力の1/300の大きさなので無視して計算します。

最後に、山の上と平地では地球中心からの距離が違いますが、地球の半径と比較して非常に小さいので無視します。

万有引力による位置エネルギー

さて、力学の最後の説明となりました。

ケプラーの法則、万有引力、位置エネルギーで基本は完璧です。

難しくないので、確実に覚えておきましょう!

万有引力は保存力なので、位置エネルギーがあります。

復習:保存力は物体の経路によらず仕事が一定な力。重力や弾性力など。
対義語は摩擦などの非保存力。

惑星の運動エネルギーは1/2mv2です。

一方、万有引力による位置エネルギーは以下の式で表せます。

U = – GmM/r

  • U:位置エネルギー, J
  • M:一方の物体の質量, kg
  • m:もう一方の物体の質量, kg
  • r:両者の距離, m
  • G:万有引力定数

rが1乗なのに気をつけてください。

よくある質問に答えていきますね。

  • U =mghはなぜ使えないの?
  • なぜ位置エネルギーが負の値なの?

U =mghはなぜ使えないの?

今までの力学で、物体の重力による位置エネルギーといえばU = mghでしたね。

しかし、万有引力の位置エネルギーでは、地上からの距離が大きいのでコレが使えません。

万有引力の位置エネルギー

なぜ位置エネルギーが負の値なの?

位置エネルギーが負の値を取っている理由は「基準を無限遠に取っているから」です。

地表でも、高さhのビルの頂上に位置エネルギーの基準をとれば、地表の位置エネルギーは-mghです。

それと同じで、万有引力では無限遠rに位置エネルギーの基準を取っているので、負の値をとるんです。

基準を任意の位置に取ると、計算対象の物質の距離によっては位置エネルギーの符号が変わってしまって計算しにくい。
一方、基準を無限遠にとれば、どこで計算しても符号はマイナスです。
便利のために無限遠に基準を取ってます。

まとめ

万有引力ついて理解できましたか?

ポイントをまとめますね。

  • ケプラーの法則:3つの法則を覚える
  • 万有引力:F = GmM / r2
  • 万有引力による位置エネルギー:U = – GmM/r

これで高校物理の力学は全て解説しました。

かなりボリュームがあるため、全て理解するには大量の問題演習を繰り返す必要があります。

しかし、物理はコツさえ掴めば絶対にできるので、得意分野に知っちゃってください!

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